5月に読んだ本

1on1は、ヤフーの人事制度の一つ。経験学習を促進させるもので、傾聴と引き出し、そして週一回30分という頻度が特徴。部下のために行うもの。 経験から言語化することの整理や、学びを気づかせることによって人財の成長を図る。 漫画から入ったり、対談集を挟んだり、同じような話題が重複するが、反芻するという意味では良いかと。 ティーチングとコーチングとフィードバックを分けて考える整理はなかなか良い。 制度としてはやりっぱなしにならないチェック制度や、他の人事制度との連携、整合を取ったところも工夫のしどこか。
今までの製造業を直線的な企業ととらえ、価値の連鎖や乗算的な広がりを示すものをプラットフォーム企業としている。いわゆる仕組みを作ることでそこに価値が生まれ続け、さらにユーザーや企業が付加価値を作り続ける。いわゆるapplegoogleや中国の新興企業がそれ。 事例がかなり多いのでなかなか腑に落ちやすいが、流れや密度にムラがあるので少しぼやけるか。 とにかく、今のままだと、日本型製造業は凋落し続け、中国との差も広がるばかりか。。。

ヤクザ対丸暴刑事の対決。ぐいぐい読ませる臨場感に圧倒。広島弁の言い回しがまたいいですね。そしてあっと驚く終盤の展開。その展開はないだろう・・・とさえ思いますが、まさにタイトル「孤狼の血」を地で行くラストといえるのでは。 最後は結構端折られているのは、作者の狙いかもしれませんが、後日スピンオフとか出てきそうな予感です。

伊坂氏お得意の殺し屋シリーズ。舞台は東北新幹線内。いつも通りキャラ設定がマニアックかつ、巧妙。 そして、張られた伏線がことごとく回収。何気ないエピソードも回収。この辺は流石。 主人公らしい主人公がいないまま進行するが、一番ムカつく奴が最後にやっつけられるのが爽快。最後の最後で目論見が瓦解するとことか、良いですね。理屈っぽさに辟易しないで、ストーリー全体とスピード感、広げた風呂敷が綺麗に折り畳まれていくさまを楽しむにはいいかな。