【永遠のゼロ】百田尚樹

だいぶ以前に買ったのですが、
忙しさにかまけて読めていなかったので、遂に読みました。

【永遠のゼロ】

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百田尚樹

「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ 祖父の生涯を調べていた。天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、1つの謎が浮かんでくるーー。記憶の断片が揃う時、明らかになる真実とは。

主人公たちが探る祖父の人物像。
祖父の戦友である語り部たちと出会うたびに、現在と過去の時間軸が交差する
その交差が祖父の人生の時間軸として進んでいく。

章ごとに語り手や場面が転換するのはよくある構成ですが、なかなかに上手く構成されてます。

そして、どの語り部も本筋から脱線するのですが、その脱線によって、戦争当時のディテールが
語られていくのですね。結構詰め込みすぎな感じも受けます。
真珠湾攻撃の際の宣戦布告が遅れたことや、当時の軍部上層部の体たらくなど。

戦後を振り返る機運が高まるこのご時世。といいつつ、初版からもう9年目。

特攻隊員はテロリストなのか?
などという単純な問いに、即答できない自分が居ますが、読んでいくごとにその疑問は
氷解していきます。

なかなかに面白かった。
書評を見ると、ほかの作品からの切り貼りが多いとの評判がありますが、、、
まぁ、ほかの戦記物はよく知らないので、なんとも言えませんな。。。