【ピース】樋口 有介

図書館でも

本屋でも

いつ行っても、

何を捜していても、

必ず目に入ってくる本ってありますね。

【ピース】

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ま、平積みされているもんだから、嫌でも目に入るんだけど。。。

字体が不気味ですが、表紙の絵はほのぼの。
コレに付く、本屋のポップがどの本屋でも一緒なのですが、

この表紙・・・よ~く覚えておいて下さい。
あとであなたはッとするはずです。
埼玉の奥地で起こった連続殺人。
事件は26年前の御巣鷹山から始まっていた・・・
犯罪史上、最も最悪なピースサイン
犯人は・・・黒幕は・・・
誰もが犯人に思えてしまうストーリー展開に一気読みです。

こんな感じ。

どの本屋でも一緒だから、実は出版社が作っているのかも。



話は秩父を中心とした連続殺人。
担当に割り当たった老刑事

犯行手口は同じながら、被害者の連続性が不明のまま、
月日が過ぎてゆく。

秩父の情景描写や、人物の輪郭の描写などは、非常に非常に精緻です。

広げすぎた伏線を最後にまとめていくのですが、かなり面白い具合にまとまっていくものの、
回収しきれない伏線が幾つも残ったりして、最後は消化不良になりがちかも。

ただし、細かな人物描写を読み解くと、幾つかの残った謎や伏線も、
読み手の読解力で解決できるのですが、、、どうにも残る謎が。

アル中の女子大生はなんやったんや!


総じて、一気に読める面白い本だとは思います。
最初のほうだけ見ると、描写がまどろっこしいダルい本だと思いがちですが。
この描写がなかなかにいい。秩父行きたくなりましたもの。
もう少し、最後のほうで謎の紐付けというか解明かしが欲しかったですかね。


この本屋のポップってのは、どうにもやりすぎな感じがします。
そこの店員が直に書いているならいざ知らず、どうにも
既製品みたいなものもありますし・・・。