【ゴールデンスランバー】伊坂幸太郎

夏休み。

あぁ、次の夏休みはいつの日だろう。

マイスイートサニーデイズ。
マイノスタルジックドッグデイズ。

二度と来ない夏休み。
仕事が忙しくて台無しの夏休み。
終戦記念日に会社のPCにログイン。

唯一の休みらしい事は一気に本を読んだ事。



つい最近読んだモダンタイムスの後書きで編集者か評論家が執筆を並行した
ゴールデンスランバーが面白いと書いてあったので、騙されて買ってみました。
好きなあの子の何気ない一言に踊らされるが如く。


仙台で金田首相の凱旋パレードが行われている、ちょうどその時、青柳雅春は、旧友の森田森吾に、何年かぶりで呼び出されていた。昔話をしたいわけでもないようで、森田の様子はどこかおかしい。訝る青柳に、森田は「おまえは、陥れられている。今も、その最中だ」「金田はパレード中に暗殺される」「逃げろ!オズワルドにされるぞ」と、鬼気迫る調子で訴えた。と、遠くで爆音がし、折しも現れた警官は、青柳に向かって拳銃を構えた―。精緻極まる伏線、忘れがたい会話、構築度の高い物語世界―、伊坂幸太郎のエッセンスを濃密にちりばめた、現時点での集大成。

確かに伊坂らしい伏線の数々。キーとなるBGMソング。

ニヤッとさせるキーワードの数々。

そしてお得意の前職の知識と数年後、数十年後の
あまり非現実味のない近未来。ニアリアリティ。


モダンタイムスと同じ監視社会がキーワード。
国家の不条理。国家の存在意義。そんなことを問わせる作品。

トマス・ホッブズは国家をリヴァイアサンと呼び怪物と称したが、
個人などものともしない、存在し続ける事が目的の国家。
国家の思惑に振り回される主人公青柳


しかしもって、伊坂作品の王道のような登場人物群。
ありがちだよ。お調子者の親友(森田森吾)に、
危ない暗い影を持つ助け人(黒いパーカーの通り魔)。
芯のある強い女性(樋口晴子)などなど。。。

モダンタイムスの登場人物と重ね合わせられちゃうくらい
構成が似てる。。。


しかし、おもろかった。
伊坂のテクニックも嬉しかったし、張り巡らされた伏線もね。


物語BGMはBaetlesGoldenSlumber
名盤と呼ばれるAbbeyRoadの一曲。

イメージ 2

思わずi-podにぶち込んで聴いちゃったよ。
AbbeyRoadの後半って意識して一曲を聴いた事はなかった。
たしかに、劇中で森田が言うようにメドレーで構成されている。

GoldenSlumberってこの曲なんだって気付いたよ。
物語にあってそう。ずとBGMで利きながら読んでました^^


興味ある人は正月に映画も公開しまっせ。
http://www.golden-slumber.jp/