【極北ラプソディ】海堂尊

毎回気になっていた本。
ついつい買い逃し続けて、ついに買ってまいました。

【極北ラプソディ】

海堂尊

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「医療が病んでいては、患者の治療など、できるはずがありません」
財政破綻した北海道・極北市の市民病院。
再建を図る新院長・世良雅志は、大幅な人員削減と投薬抑制、救急診療の外部委託を断行。
医師として、その是非に悩む外科医・今中良夫に、“将軍”と呼ばれる救急医・速水晃一が仕切る雪見市の救命救急センターへの出向の指示がく

海堂さんの小説は初でしたが、掛け値なしに面白い。

ラストがなんか締まらないのが少し残念なのと、
関連作を読んでないと分からないカメオ出演が、少しハナにつきました。

ただ、医療現場の崩壊、それを取り巻く自治体の内情というものが、
準主人公の世良院長から理路整然と語られていくさまに、
小気味よさをとともに驚きを覚えたものです。

そして、救急救命の内幕や苦悶。ドクターヘリというものの存在。
全国に配備すればいいじゃんって軽く思いましたが、そうもいかない現実。
つい先日中津川市のドクターカーというものをニュースの特集で見ましたが、
ついついこの小説とオーバーラップしてみてました。

また、登場人物が感情豊かです。
ドクターヘリの面々が濃くて好きだなー。
フライトナースの五條さんってついつい好きになってしまいそうな女性でした。

海堂尊シリーズも読み始めようかなー。