【重力ピエロ】伊坂幸太郎

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この作家さんは好きなんです。


で。なぜかGW。鴨川ホルモーを買うときに一緒に買ってしまったわけです。
映画化のせいかピックアップのコーナーに平積みされていました。

【重力ピエロ】

5/23公開ですよ。奥さん!
このところ邦画のほうが面白い事が多くなってきた気もします。
洋画だと天使と悪魔くらいしか思いつきません。

あらすじ amazon.comより
半分しか血のつながりがない「私」と、弟の「春」。春は、私の母親がレイプされたときに身ごもった子である。ある日、出生前診断などの遺伝子技術を扱う私の勤め先が、何者かに放火される。町のあちこちに描かれた落書き消しを専門に請け負っている春は、現場近くに、スプレーによるグラフィティーアートが残されていることに気づく。連続放火事件と謎の落書き、レイプという憎むべき犯罪を肯定しなければ、自分が存在しない、という矛盾を抱えた春の危うさは、やがて交錯し…。

いたるところにキーワードが繰り返し出てくる。
そして嫌味なまでの隠喩の多用。
ありがちな著名な文学作品を絡めてくる狡猾さ。
ちなみに舞台は仙台。またかよ。

重力と聞いて「重力に魂を引かれた者ども」が頭に浮かんだ人々。
僕と同じガンダム世代です。その直感はこの作品を読むときに役立ちます。

話の展開は意外性もあり、予想通りに悪展開していくとこもあり、
うむ面白い。最後のシーンは雨上がりの青空のようにすっきり終わる、
これまたいつも通りかな。

彼の作品にはむかつくほどに成熟した人々が多いんです。
成熟ってのは己の価値観を確たるものとしているってこと。
ふわふわした奴が少ない。

これまた一気読み。

映画化。もうすぐ公開。
http://jyuryoku-p.com/main.html