蹴球概論 1限目

さて、久々にこのブログの本業であるサッカーの話。


皆さんはこんな単語を知っていますか?

デッドポイント
セカンドウィンド

高校の保健体育で習いますね。

 レースのスタート前には、心拍数を増加させておく必要があります。エネルギーの無駄遣いのように見えますが、そうではありません。

 スタート直後に、急に走り出すと呼吸循環機能や身体のいろいろな条件が、まだその運動に適応せず、酸素の需要と供給のバランスがとれていない状態がすぐ起き、苦しい状態となります。このときのことをデッドポイントと言います。これが早く来るため、急激なスピードダウンに結びつきます。それを少しでも遅らせるために、心拍数を上げておくのです。

 そして、しばらくするとペースを落としていないのに、楽に走ることができるようになります。このときのことを、セカンドウィンドといいます。

 練習量が足りない人は、デッドポイントが長く、そのまま苦しい状態で終わってしまうことがありますが、練習で力をつけてくればセカンドウィンドを体験することができるでしょう。

分かりやすく言うと、車にアイドリングが必要なように
人間も走り始める時にアイドリングが必要ってことです。

柔軟体操などとはちょっと違いますね。

日々のジョギングならば徐々に走り始めていって心肺に
負荷がかかるラインを徐々に引き上げていけばいいのですが、

特にサッカーのように敵が突然に攻めてくるなどペースメイキングを
自分でできないスポーツの場合はこれを事前に行う必要があります。


具体的にどうするかと言いますと、試合の前の練習でダッシュ
何本か行い、息切れをする程度がよいです。
これによって心拍数の回転数を上げておきます。


社会人サッカーなど、あるいはサッカーに限らずに大人の
スポーツや遊びで疲れやすかったり、動悸息切れがあったり
怪我(これは柔軟などストレッチの怠慢)があったりというのは
この辺が原因でしょう。

私も実際に目の前で心臓発作を起こして亡くなられた方を
見ていますが、準備運動もせずに現役の学生をの試合に混じって
しまって急激に体調を崩されて還らぬ人となってしまった例があります。



準備運動を行わないことでの余分な疲労は集中力の欠如をもたらし
プレーの質の低下や更なる怪我にも繋がります。

特に夏場は立っているだけでも体力を失いますので、暑いからといって
面倒くさがらずに、事前のダッシュでデッドポイントを乗り越えて
セカンドウィンドを迎えてからキックオフを待ちましょう。

キックオフから全力で動き回れるように。そう、彼のように。

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