7-9月に読んだ本

読書メーターも2カ月前まではまとめられないので、
手作業でコピッってみました。

検事の本懐 (角川文庫) 柚月裕子
最後の証人から入った佐方シリーズ。本作は検事時代、新人時代の短編集。どの短編も面白かったです。 虚心坦懐に事件だけでなく、人を見つめる姿勢。労苦を厭わずに事件に迫る様。ぶれない個性がまた好感もてます。 最後の佐方の父親のエピソードは鬼気迫るものがありますな。

不発弾。その意味するところは物語中盤で明らかになる。知能犯を扱う捜査二課と金融ブローカーの戦い。 今とバブル期を交互に行き来し、時代時代の実話と思しき事柄と絡めながら、巨額の粉飾決算を暴く物語。 金融知識がなければ描ききれない物語、さすがの相場英雄氏。 そして、物語の軸が登場人物の数だけ存在するような多元的な話の組み立て。決して端役で終わらせない人物設定。重厚でいいです、 最後は負けてしまう訳で、そこは不完全燃焼。だけど、続きがありそうで、そこも楽しみです。

中小企業と大企業の構図。そこに今度は新進気鋭のNASAの看板を背負ったライバル企業も登場。 テーマはロケット以外に、人工心臓や人工弁などの医療デバイスへの挑戦も入ってくる。 佃プライド。社長や若きエンジニアたち熱意が、暑苦しくも心地よい。そして、人の命に全勢力を傾けるさま。関わる人々の苦悩や思惑もドラマティック。 スピード感と場面転換の良さは変わらずて面白い。


APIとは、アプリを使うための仕組み。垂直統合で自社完結でモノやサービスを提供できた時代は終わり、より多くの自他のリソースを提供しあえるビジネスモデルが今後爆発的に優勢になっていく。その事例が複数記載されており、特にFINTECH関連などはわかり易かった。筆者の会社の事例が多かったのは気になったが。 どう狙えば、APIで提供できる単位のサービスや仕組みになるのかがもっと知りたかった。

「思考」考えること 「アイデア」思考の結果生まれたもの 思考はまず30分、スイッチをオンにする。方向性をまず決める。アイデアは捨てても良い前提 具体的に考えたアイデアの方が汎用的に考えたものより良い、身近なもので置き換えるなど。 筆者の11の公式。 好き嫌いをなんとなく片付けない。突き詰めて考える。自分が一番詳しい領域を作る。即答できる癖を作る。無視する力と説明できる力をつける。新しいこと知らないことに貪欲でいること。 公式はありきたりな気がするが、前段と後段の考え方の整理がわかりやすかった。
サブスクリプション型ビジネスを進める上でのまとめのような本。企業なマーケッター向け。 顧客との良い関係の維持が大切。KPIは新規顧客獲得よりも、離反率、更新率、顧客生涯利益、そう言った視点が必要。一時的な利益よりも長期的な視点が必要。 顧客の維持は新規よりも既存に目を向ける必要あり。そそこに如何に快適な体験をもたらすか。それにはストーリー、価値観、社会的な意義が必要。そこに共感できれば熱心な顧客はアドボケイターになり得、新たな有力顧客を巻き込んでくれる。 具体的な手法よりも概念を繰り返し紹介している。