【海賊とよばれた男】百田尚樹


海賊とよばれた男

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百田尚樹

「ならん、ひとりの馘首もならん!」--異端の石油会社「国岡商店」を率いる国岡鐵造は、戦争でなにもかもを失い残ったのは借金のみ。そのうえ大手石油会 社から排斥され売る油もない。しかし国岡商店は社員ひとりたりとも解雇せず、旧海軍の残油浚いなどで糊口をしのぎながら、逞しく再生していく。20世紀の 産業を興し、人を狂わせ、戦争の火種となった巨大エネルギー・石油。その石油を武器に変えて世界と闘った男とは--出光興産の創業者・出光佐三をモデルに したノンフィクション・ノベル、『永遠の0』の作者・百田尚樹氏畢生の大作その前編。

この男の生き様は美しい。
本屋大賞の話題作。読まずに語るな。
愛する家族、社員、そしてこの国の未来のために。
この奇跡のような英雄たちは、実在した。
敵 は七人の魔女、待ち構えるのは英国海軍。ホルムズ海峡を突破せよ! 戦後、国際石油カルテルセブン・シスターズ」に蹂躙される日本。内外の敵に包囲され窮地に陥った鐡造は乾坤一擲の勝負に出る。それは大英帝国に経済封鎖 されたイランにタンカーを派遣すること。世界が驚倒した「日章丸事件」の真実。
若き頃、小さな日本の海で海賊とよばれた男は、石油を武器に、世界と対峙する大きな野望を持っていた。
「ゼロ」から全てが始まる。

出光石油の創業者の立志伝中の物語。
貧困やハンデを克服して、社会へ巣立つ姿。
行幸ともいうべき恩人との出会い。
事業を起こしてからの、七転八倒、いや逆転に次ぐ逆転の発展。
戦争による度重なる苦難。
戦後のGHQや石油外国資本、国内石油大手からの包囲網。

英雄譚的な面白さはあります。
やはり、話の作り方が上手い。そりゃ事実を重ね合わせているとしても。

ただ、なんというか、聖人君子的に書かれてますが、本当かよ?というところが多々。
強引な手法は正義とは呼べないところも多々あるかと。
この人の作品は、この先読むことがあるのだろうか、と思ってしまいます。

ま、一気に読めたので、面白いことは間違いないです^^

ちなみに、
永遠のゼロの宮部久蔵のカメオ出演もあります。