【震える牛】相場英雄

中吊りで気になっていた小説です。
読んでからだいぶ時間が経っております。

震える牛
相場英雄

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警視庁捜査一課継続捜査班に勤務する田川信一は、発生から二年が経ち未解決となっている「中野駅前居酒屋強盗殺人事件」の捜査を命じられる。初動捜査では、その手口から犯人を「金目当ての不良外国人」に絞り込んでいた。田川は事件現場周辺の目撃証言を徹底的に洗い直し、犯人が逃走する際ベンツに乗車したことを掴む。ベンツに乗れるような人間が、金ほしさにチェーンの居酒屋を襲うだろうか。同時に殺害されたのは、互いに面識のない仙台在住の獣医師と東京・大久保在住の産廃業者。田川は二人の繋がりを探るうち大手ショッピングセンターの地方進出、それに伴う地元商店街の苦境など、日本の構造変化が事件に大きく関連していることに気付く。
これは、本当にフィクションなのか?
日本の病巣、日本のタブーに斬り込んだ、
衝撃のエンターテイメント大作!

ドラマ化もされております。
http://www.wowow.co.jp/dramaw/furueruushi/

掛け値なしに面白かったです。

本格ミステリーともいえますが、それよりも社会派サスペンスとでもいいましょうか。
問題は一つではなく、幾つも重なり合います。
ゆえに、登場人物も豊富。アメリカのドラマのような場面転換。
出てくる社会問題は誰もがどこかで聞いたような現実感もあり、
ノンフィクションなフィクションと言う感じです。

そして、散らばっていた伏線がやがて重なり合います。
ラストは。。。

刑事小説としては、地味な主人公ですが、小道具や家族環境など
取り巻く舞台設定も絶妙です。