【いつもの朝に】今邑彩

このところ、日の睡眠時間が3時間くらいで、
ウィークデーの後半は寝坊勝ちな悪循環な生活。

なぜか、問題プロジェクトにばかり投入される蟻サマー。

そう、

サマー、サマーと思っていたら、

もうオータムです。

ですよねぇ、奥さん。

オータムといえば、

読書のオータム。

今回も胃袋が国会図書館並みな、秘密の図書館総帥LIBRAさんよりお借りしました。

【いつもの朝に】

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今邑 彩

(上巻)成績優秀でスポーツマン、中学でミラクルボーイと呼ばれる桐人。そんな兄とは正反対で勉強が苦手の弟・優太。三年前に最愛の父を事故で失い、画家の母・沙 羅と三人暮らし。ある日、優太は、父の形見のぬいぐるみ“ユータン”の中から、手紙を見つける。そこには、父から優太への謎のメッセージが書かれていた。 優太は、父の言葉に従い行動を起こすが…。家族の愛と絆をミステリアスに描く感動巨編。

(下巻)優太は、父が残した手紙に書かれた“福田ヨシ”を訪ねる。その女性は、優太を待っていたと言い、父から預かったというノートをくれた。そこには、父親の恐 るべき告白が書き記されており、三十年前に起きた凄惨な事件が浮かび上がる。あまりに残酷な出自を知った優太は、兄の桐人に助けを求めるが…。二転三転す る事実に翻弄される兄弟の嫉妬と確執、親子の絆など深い家族愛が胸にせまる兄弟小説。

正直なところ、あんまり期待はしてなかったのです。
下巻まで読みきれるかな、なんて。

ただ、予想を裏切る面白さでした。

話はあらすじの通りです。

冒頭と終幕の組み立て方などに、技巧を感じますし、
物語としては蛇足になりかねない、後日談も非常にすっきりと仕上がっています。

なにより、主人公ともいうべき2人の兄弟に感情移入しやすい文章。
非常にジンとくる瞬間や、歪んだ感情に共感することも。

登場人物たちの下した”決断”はいささか物語的なのですが、
そう決断させても違和感ない伏線と感情が絡まっていきます。

夏休みの少年の冒険も交えた物語。Goodでした^^